9月10日、タマちゃん逝く。

  


 9月8日に激しい嘔吐と足の痙攣で夜入院。明くる日は急変し、そして、9月10日に果敢に病気と自分に戦い抜いて鮮やかに天国へ旅立ちました。獣医師たちと看護師の皆さんとタマちゃんの壮絶な闘いの記録を写真でお届けします。最後の欄に、集中治療室で3時間半タマちゃんの闘病に立ち会いを許されメモしたことをそのまま記します。後で、文章として書くつもりです。

 写真の中には、皆様には見るに耐えないものがあろうかと思いますが、これがタマちゃんがくぐって来た闘いの場の真実であると受け止めてくれればと思います。集中治療室に3時間半、その場に私を立ち会わせてくださったことを動物病院の先生方のご判断に感謝いたします。(このブログでタマちゃんを応援してくださっている看護師さんも一緒に闘ってくださいました。)

 9月10日(水曜日)
 意識低下で管につながれ、状態をモニターされていたタマちゃん。酸素ボックスを開けて、呼びかけると、かすかに手を動かし、希望さえ芽生えたときに、モニターが緊急を知らせる音に代わり、ミン先生と副院長で外科部長の野内先生がモニターを見る。不整脈の様相。タマちゃんに危険が来たことを全身で感じた。

 ミン先生が、タマちゃんを素早く抱きかかえ、Mikaさんが、心臓用の注射器などを準備した。先生たちは、駆け出すように集中治療室に駆け込みながら、私にも「早く入ってください」と声をかけた。緊張が走った。みな、黙りがちで、モニター画面とタマちゃんを見つめるため、頭を上げたり下げたり、慣れた手つきで処置を始めた。野内先生、ミン先生、看護師のスガさんが懸命に対応し、危機を脱し、ほっとする。

 いろいろな医療機器につながっているタマちゃん。体温が低下しているので毛布でくるみ、その上から温かい柔らかい布の器具をかぶせられた。人工呼吸マスクをあてがわれたが、呼吸が出にくいので、気管に管を通す。金属の太い管がのどの奥にまで入ったが、管を通すのにちょっと手間取ると、静かな雰囲気が漂う野内先生が穏やかなしかし凛としたプロの腕で調整する。管がのどに通された。

 そばでタマちゃんを見守る私。自然な気持ちで祈ろうと思い、祈ると、また、不整脈を知らせるモニター画面になり、野内先生が隣の手術室から来て聴診器をタマちゃんに当てた。そばでミン先生が懸命に心臓の注射を何本も打つ。反応が還って来て、危機を脱した(2度目)。尿をチェックしている。

 12:35, タマちゃんは糖尿もあるので、インシュリンを希釈して管から体内に流す。ぼうこう炎と腎不全で血中カルシュウム濃度が濃くなったので、不整脈が出た。しかし、野内先生のおかげで危機を脱出。今朝は腎臓の数値が130だった。

 13:00, 耳が一瞬動く。反射反応あり。気管切開で麻酔していので意識レベルが低いが反射がでる。

 13:20 「神ともにいまして、行く道を守り」のフレーズが過る。
 ケトアシドーシスが起きているという。

 そばではスガ看護師も懸命に処置の器具を準備し、そして、ぼうこう炎で大量の細菌感染でおしっこが真っ白く濁った色になっている膀胱を注射器で時間をかけて丁寧に洗っている。タマちゃんは目をかっと見開いているので、目が乾く。ミン先生と看護師が目薬を何度も差した。
 
 人工呼吸器につながれて呼吸を確保している。毛布をめくると、タマちゃんのおなかがかすかにへこんで膨らむ。まだ、生きていると実感する。

 何をしているのか理解しようとしてもわからない。私は心の中で、「また、(天国で)再会しようね、タマちゃん」と自然につぶやく。

 野内先生とミン先生は、タマちゃんの旅立ちの準備をしている。「古時計」の「お別れの時がきたのを皆に教えたのさ」とうい歌が、胸の奥から涙と共にあふれる。そばでは先生、看護師、タマちゃんが闘っている。ありがとう、タマちゃんをほめて上げたい。

 先生たちが懸命に支える。長い闘病に耐え、辛さ、苦しさ痛みを常に抱えてもなお、清らかで明るい小さいエーデルワイスの可憐な花のよう。

 13:35, 血中酸素を調べるために(カルシュウム?)タマちゃんの舌が引っ張り出された。5cmもあろうかという長さ。そこから血液を取りモニターしている。

 天使として地上の舞い降りてくれたタマちゃん。どうか、この旅立ちが安らかでありますように。

 そばに来た鈴木先生が私に、「(管につながれ危機と闘っているタマちゃんは、)こうやって生きるんだよという姿を見せて生きているんですね〜」と言うので、涙が溢れた。タマちゃんは、まだまだ生きようと闘っているんだと思った。

先生方は、タマちゃんの状態を安定させるべく闘っている。

 14:50, しばらくすると、モニター上に、不整脈を知らせる波形がモニターに出た。ミン先生がその記録紙を切り、どこかに走っていった。野内先生が来て、聴診器をタマちゃんにゆっくりとあてじっと音を聞いて私を見た。これは厳しいということだと思った。

 次に、ミン先生が私に向き、「心臓を動かす薬に反応しないようです」と言う。それから1分ほどでタマちゃんの心臓が止まった。私は、ミン先生に、「2時55分ですね」というと先生はうなずいた。

 タマちゃんが亡くなった。「本当にお疲れ、ありがとう」とタマちゃんに声をかけた。タマちゃんはあごを突き出した形でタオルの上に乗せ、それまで見たこともないような大きな目を見開いていた。

 ミン先生が、「タマちゃんが頑張ってくれたからみんな頑張れました。ホタテをあげたいですね。タマちゃんは、幸せな猫でした」と言うので、私は涙がまた溢れた。看護師のMikaさんもそばに来て、うっすらと涙目で私にうなずいた。

 先生に、私は、「悔いはありません」と言った。

 タマちゃんをきれいにして持ってくるというので待合室に行った。ミン先生は、「タマちゃんの目は開けたままにしますか?それとも医療用ののりで閉じますか?」と聞いた。私は、「眠るのだから、閉じた方が良いような。でも、わかりません、先生ならどうしますか?」すると、しばらく考えて、きっぱりと、「目を開けましょう。目はタマちゃんのシンボルだから」と言った。「お家に帰ったら目が乾かないように。目薬を差して下さい。タマちゃんは、ホタテが好きだったねえ。」

 朝、こんなフレーズが病院の面会に来る前にふっと何回か心に浮かんだ。「タマちゃんは、今日にも旅立つ」と。

 看護師さん2人とミン先生が待合室に来た。可愛いピンク系のタマちゃんにぴったりな大きな花束を私にくださった。「私たちは猫好き3人です。タマちゃんは本当によくがんばりました。」と声をかけてくれた。涙がにじむ。とても悲しいが、何か、穏やかな会話をした時間だった。先生たちが、タマちゃんの入った白い箱と花束を運んでくれる。タマちゃんの入った白い箱に向かって、先生と看護師さんが、深々とお辞儀をした。

タクシーで家に帰った。すると、運転手さんが、大雨が降りましたね。前が見えないほどの大雨でしたと言った。

 悔いはないと思った。いえ、私に悔いを感じさせずに旅立ったタマちゃんが立派だった。

 おばちゃんに電話をすると、タマちゃんが死んだというと電話口で鳴いていた。

 家の前でタクシーを降りるとすみどんママが私の方に出て来た。「まあ、なんというタイミングでしょうか?この時間、私は外に出ないのにね、タマちゃんの何かがそうさせたのね。」タマちゃんがビルの軒下の奥の奥、手の届かないところで震えていた10日間、毎日ごはんとトレイを世話をしてくれたいのちの恩人。そして、大雨になり、寒さがひどく、このままではどうにかなると思い、キャリーバックを差し出し、「おいで」とタマちゃんに声をかけるとすっと入っていたという。そして、キャリーバックを出ると、すみどんママの足にすりすりしたという。すみどんママには先住の猫がいるため、隣の私が飼うことになった。初めての猫の飼い主は戸惑いばかり。煮干しを差し出しても振り向きもしなかった。『スミレさん、猫に煮干しはステレオタイプな反応ですよ』と言わんばかりに。始めからグルメな猫だった。

 夜、近所の子供たちがお母さんとやって来た。タマちゃんのにゃんこママを自称していたかなたんも1歳からもう4歳。タマちゃんと対面すると、皆、泣いた。特に、小学生の子供二人は、タマちゃんが死んだと聞くと家で大泣きをしたという。タマちゃんに絵手紙を持って来てくれた。そして、みんなでエーデルワイスを歌ってタマちゃんを讃えた。子供のお母さんは、「初めて子供たちが経験する死です。タマちゃんは必ず天国に行きますね」と言うので、また、私は涙が出た。

 子供の一人が、「どうして死んじゃうの?」と目を赤くして聞く。私は、「心に残る人や猫は、死なないんだよ。忘れられることが死ぬことだよ。だから、覚えていようね、タマちゃんのことを。そして、わたしたちも、人の心に残るように生きてゆこうね。」タマちゃんが教えてくれたことはたくさんあります。子供たちが泣いた。私も泣いた。

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コメント

タマちゃん!本当にお疲れ様
本当に綺麗なお顔していますね
うちのモカも目をあけたままだったんですよ
今思い出しちゃいました

記事はまたゆっくり読みにきますね
涙で・・・ちゃんと読めなかった
ごめんなさい。

タマちゃん!またね
本当にありがとうね

通勤電車の中で涙が止まりません。
タマちゃんなんて綺麗なお顔なんでしょう。
穏やかなお顔に感動しました。
本当にお疲れ様でした。
天国でおばちゃん、スミレさんを見守ってね。

心よりご冥福をお祈りいたします。

通勤途中のバスの中で、涙、涙になってしまいました。

本当にかわいい安らかなお顔ですね。

タマちゃん、ありがとう。
お疲れ様。
スミレさん、本当にお疲れ様でした。

これからも偉大なタマちゃんは、みんなのアイドルです。

またゆっくり訪問しますね。

タマちゃんは最後まで
おしゃれ心をわすれない
猫さん!

きれいな顔で旅立ちましたね。


スミレさん、本当にお疲れ様でした。
初めての猫がタマちゃんであったことは
タマちゃんにとっても
スミレさんにとっても
とても幸せなことでした。


スミレさんのタマちゃんに対する姿勢に
長年、猫を飼っているものとして
改めて考えさせられることばかりです。
ありがとうございました。

タマちゃん、本当に最後まで必死に頑張って生き抜いてくれましたね。。
偉かったね、そしてお疲れ様でした。。
充分なことをスミレさんにしてもらって
タマちゃんは幸せだったことでしょう。。

病気が多かったタマちゃんでしたが
スミレさんにとっては可憐なエーデルワイスのような存在だったのですね。。

タマちゃんとスミレさんの健闘に涙が止まりません。。
スミレさんも本当にお世話様でした。。

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タマちゃん、なんてキレイなんでしょう、、、、
まさに天使です
タマちゃんがこんなにキレイな姿で旅立てたのは幸せなことですね
最後の最後まで戦い抜いたタマちゃん、決して忘れませんよ
みんなのアイドルだったタマちゃん
ほんとうにありがとう

お疲れ様でした

ビルの軒下の奥の奥で震えてた、たまちゃん。
もしかしたら誰にも知られる事なく、お空に旅立ってたかもしれない
1匹の猫・・・・が

すみどんママに気付いてもらって、すみれさんと出会って
そして、今沢山の人達の心に大きなものを残して旅立ったのですから
たまちゃんって、凄いですよね
ホントにホントにありがとうでした

タマちゃん長年病気との闘いでしたね。
辛かったね。
でも安らかなタマちゃんのお顔を見させて頂いて少しほっとしました。
今までありがとうタマちゃん。
スミレさんにお疲れがでませんように。

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頑張ったね

生き抜くことを全うしたタマちゃんと最期まで見守ったスミレさんと病院のスタッフの方々、温かく援護してくれた近隣の皆さん…。心が哀しみだけで満たされずに済んだのはたくさんの優しさがタマちゃんを囲んでたからかな…。ほんとうは誰もがそうやって終わりを迎えることができればいいのにな、と感じました。
もうホタテ食べ放題解禁でしょうね?タマちゃん…

スミレさん、タマちゃん、上田先生の頃から続く長い闘病生活お疲れ様でした。
皆の人気物だったタマちゃん。ピンクのカゴに入ってやってくるタマちゃんの姿が、浮かびます。
最期の日を一緒に共に出来たことに感謝します。
すみれさん、また落ち着いたら病院に顔出して下さいね!
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